近圧協の技術力

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特殊圧送について
(高層・高所圧送)

近年、関西都心部では市街地や駅前等の再開発事業が積極的に行われており、住宅市場の都心回帰も受けて超高層マンションの建設が急増しています。また2025年大阪・関西万博開催に向けて、ホテル・商業施設などの大規模な複合的プロジェクトが活発化しており、数多くの超高層物件・大規模物件の建設が予定されています。

超高層物件(ホテル、マンション、商業施設など)のコンクリート圧送工事も、地上からコンクリートポンプ車を用いて行うことが可能です。しかしながら、その難易度はとても高く、数多くの現場経験とそれにもとづいた深い知見と技術力が必要となります。

高層打設の技術力

私たち近圧協は2000年以降、地上から60mを超えるような超高層物件のコンクリート圧送工事に、300件以上携わってきました。

高層・高所圧送においては、ブームを用いた圧送ではなく、おおむね縦配管を設置しての圧送作業になります。もちろん地上からコンクリートポンプ車を用いて生コンクリートを圧送することに変わりはありませんが、超高層の躯体を支えるために使用されるのは高強度コンクリートがメインとなります。高強度コンクリートを「高所」に送るためには、「超高圧」での作業となり、当然ながら地上付近では生コンの自重によるバックプレッシャーが相当なものになります。

バックプレッシャーを緩衝するためには、配管設置計画を綿密に行います。
施工階が高くなるに従い、バックプレッシャーの緩衝に必要な地上階の水平配管も長くする必要があります。

私たちは多くの現場を経験し、それにもとづいた専門的な知見をもって、バックプレッシャーを可能な限り緩衝する方法を提案しながら、超高圧力による輸送管の破裂やコンクリートポンプ車の損傷などを抑えたコンクリート圧送工事に取り組んでいます。

  • 高層打設作業写真
    地上階の水平配管。施工階が高くなると、
    水平配管の長さ・形が変化する。
  • 高層打設作業写真
    地上階から上階への立上り。しっかり固定する。
  • 高層打設作業写真
    上階への立上りには座付きベント管を使用する。
  • 高層打設作業写真
    圧送を一旦停止する際に使用する
    超高圧使用の油圧式シャッターバルブ。
  • 高層打設作業写真
    切替バルブも油圧式を使用する。

高層・高所圧送では、 圧送箇所までの距離と高低差を踏まえて正確な圧力計算を行ったうえで、使用するコンクリートポンプ車と輸送管を選択します。
私たち近圧協は、現場に適した高圧仕様のコンクリートポンプ車を、ご提案いたします。

  • 高圧大容量ピストン車
    高圧大容量ピストン車
  • コンクリートポンプ配管車
    コンクリートポンプ配管車

近圧協では、コンクリートディストリビューター(プレーシングブーム)を使用しての施工実績もあります。 配管を設置した圧送作業と比較して、事前の段取り作業の低減や圧送作業の省力化、作業時間の短縮、また配筋や型枠などを乱すことがないため施工品質を上げることができるので、高層・高所圧送では効果的な方法の一つです。

コンクリートディストリビューター(プレーシングブーム)

通常、コンクリートポンプ車の操作はオペレーターがリモコンで行いますが、高所になるとリモコンの電波が届きにくくなるため、トランシーバーを介して地上階と上階に分かれて、コンクリートポンプ車を操作します。
また一般的な物件の圧送作業は2~3名体制が基本ですが、高層・高所圧送は配管を設置しての作業となるため、配管打設作業や安全管理にも人員を増員して対応します。

このように、高層・高所圧送は一般的な物件の打設に比べて考慮しなければならない事項が多岐にわたります。私たち近圧協は、これまでの実績を踏まえて、最適なご提案をしてまいります。

高層打設現場風景